法人企業・個人事業主の税務・会計・申告・節税対策

税理士からのメッセージ

2021年09月02日

インボイス制度に向けて

先月は大雨の影響等により、真夏とは思えない比較的涼しい気候が続きました。
今月は残暑が続きそうですが、徐々に日の入りも早くなってきており、秋の訪れを感じます。

さて、まだまだ先の話になりますが、令和5年10月1日から消費税の仕入税額控除制度において適格請求書等保存方式(インボイス制度)が導入されます。
この適格請求書等保存方式においては、仕入税額控除の要件として原則、適格請求書発行事業者から交付を受けた適格請求書(インボイス)の保存が必要になります。
適格請求書を交付しようとする課税事業者は、所轄の税務署長に適格請求書発行事業者の登録申請書を提出し、適格請求書発行事業者として登録を受ける必要があります。
この登録申請は来月10月1日から始まり、インボイス制度が導入される令和5年10月1日から適格請求書発行事業者の登録を受けるためには、令和5年3月31日までに登録申請書を提出する必要があります。

適格請求書発行事業者には、国内において課税資産の譲渡等を行った場合に、相手方(課税事業者に限る)から適格請求書の交付を求められたときは適格請求書の交付義務が課されていますが、適格請求書発行事業者が行う事業の性質上、適格請求書を交付することが困難な取引については、適格請求書の交付義務が免除されることとなっています。

私たちの生活に関連性の高い、主な免除対象取引は以下の@、Aのとおりです。
@3万円未満(1回の取引の税込価額で判定)の公共交通機関(船舶、バス又は鉄道)による「旅客」の運送(公共交通機関特例)。
船舶:一般旅客定期航路事業(フェリー、水上バス等)
   人の運送をする不定期航路事業(港内遊覧船、クルーズ船等)
バス:一般乗合旅客自動車運送事業(路線バス、乗合バス等)
   路線不定期運行(空港アクセスバス等)
鉄道:第一種鉄道事業(自社が保有する路線を使って、自ら旅客または貨物を運送する事業。主にJR旅客鉄道各社等が該当)
   第二種鉄道事業(他人が所有する線路を使って旅客または貨物を運送する事業)

A3万円未満の自動販売機及び自動サービス機により行われる商品の販売等のうち、当該機械装置のみで代金の受領と資産の譲渡等が完結するもの。
(1)自動販売機による飲食料品の販売
(2)コインロッカー、コインランドリーによるサービス
(3)ATM利用による手数料を対価とする入出金、振込サービス

上述のとおり、インボイス制度の導入は2年先であるため、今後もインボイス制度に関する多くの改訂が予測されるため、その動向・詳細に注意が必要です。

posted by 山崎義孝税理士 at 18:30| 参考

2021年08月03日

生命保険契約照会制度

ジメジメとした湿度の高い気候と、うだるような暑さが連日続いています。
東京五輪が開催中で、外出せずとも、テレビ観戦で楽しむことができる状況下にはありますが、早く涼しい気候になることを願うばかりです。

さて、今回は先月よりサービスが開始された「生命保険契約照会制度」について説明させていただきます。

この制度は、死亡もしくは認知判断能力が低下した親(照会対象者)などが、どの会社の生命保険に加入しているか不明の場合に、一括で生命保険契約の有無を照会できるサービスです。
照会が可能な生命保険会社は、国内で営業する全42社で、照会対象の契約は、照会対象者が保険契約者または被保険者となっている生命保険契約となっています。
なお、照会対象外の契約(財形保険契約や支払いが開始した年金保険契約など)も複数あるため、事前に確認が必要です。

照会先は生命保険協会となっており、ホームページにて申込を行い、インターネットもしくは郵送で申請することになります。
利用料は、1照会当たり3,000円となっています。
照会により保険金等の請求が可能な場合は、照会者へその旨の通知がされますが、契約内容の確認や保険金の請求等については、生命保険会社へ直接連絡をする必要があります。

「生命保険契約照会制度」で照会ができる者はケース毎に異なり、その詳細は以下の通りとなります。

◇照会対象者が死亡している場合
@照会対象者の法定相続人
A照会対象者の法定相続人の法定代理人または任意代理人
B照会対象者の遺言執行人

◇照会対象者の認知判断能力が低下している場合
@照会対象者の法定代理人または任意後見制度に基づく任意代理人
A照会対象者の任意代理人(@の代理人が選任されている場合は照会不可)
B照会対象者の3親等内の親族およびその任意代理人(弁護士、司法書士等)

◇照会対象者が災害により死亡もしくは行方不明の場合
@照会対象者の配偶者、親、子または兄弟姉妹
A照会対象者の配偶者、親、子または兄弟姉妹の法定代理人または任意代理人
なお、災害時の照会は電話のみで、利用料は不要となっています。

posted by 山崎義孝税理士 at 10:00| 参考

2021年07月01日

保険契約等に関する権利の評価の見直し

今年もあっという間に半年が過ぎました。
日差しも日に日に強くなり、汗ばむ季節となりました。
今月はいよいよ東京五輪の開催月です。
コロナ禍での開催ということで様々な問題が危惧されていますが、無事閉会を迎えてほしいものです。

さて、今月は「保険契約等に関する権利の評価」に係る改正点について説明させていただきます。

現行の所得税法は、使用者(法人)が、役員又は使用人に対して、生命保険契約等に関する権利を支給(名義変更)した場合には、その支給時において保険契約等を解約した場合に支払われる解約返戻金の額で評価すると取り扱っています。

そのため、使用者が当該保険契約等に関する権利を解約返戻金が低いうちに被保険者である役員や従業員へ支給(名義変更)することで、買取負担額もしくは税負担額(給与所得課税)を低く抑えつつ権利の移転を行ない、その後、解約返戻金の額が高くなった時点で解約(一時所得課税)するという事例が頻発していました。

今回、法基通9-3-5の2の適用を受ける「支給時解約返戻金の額が支給時資産計上額の70%未満となる低解約返戻金型保険」や「復旧することのできる払済保険」など解約返戻金の額が著しく低いと認められる保険契約等について、第三者との通常の取引において低い解約返戻金の額で名義変更等を行うことは想定されておらず、支給時の解約返戻金の額で評価することは適当でないとして、保険契約等に関する権利の評価の見直しが行われました。

以上の見直しにより、令和3年7月1日以後は「低解約返戻金型保険」については、支給(名義変更)時の資産計上額で、「復旧することのできる払済保険」については、支給(名義変更)時の資産計上額に法基通9-3-7の2の取扱いにより損金算入した金額を加算した金額により保険契約等に関する権利の評価することとなります。

本改正の評価方法の適用は、令和元年7月8日以後の契約締結分が対象となっており、同日前の保険締結分には原則、本改正による評価方法は適用されず、従前通りの支給時の解約返戻金の額にて評価することになっています。

なお、法基通9-3-5の2の適用を受けない保険料の一部を前払保険料(資産)に計上する養老保険や解約返戻率の低い定期保険などについては、設計内容等を精査したうえで、今後見直しの検討が行われる予定です。

posted by 山崎義孝税理士 at 15:00| 参考
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