法人企業・個人事業主の税務・会計・申告・節税対策

税理士からのメッセージ

2019年02月04日

平成31年度税制改正大網(2)

年が明け、あっという間に1ヶ月が過ぎました。
繁忙期ということもあるのでしょうか。
時の経過が早く感じ、改めて時間の大切さに気付かされます。

さて、今月も先月に引き続き平成31年度税制改正大網のうち、資産課税の主な内容に関してご説明させていただきます。

<資産課税>
■事業承継税制(非上場株式等に係る相続税・贈与税の納税猶予制度)の見直し
1)一定のやむを得ない事情(明文の規定は現在のところありません)で資産管理会社に該当した場合でも、6カ月以内に該当しなくなれば納税猶予の取消事由に該当しないものとされます。
2)贈与税の納税猶予における受贈者の年齢要件が18歳以上(現行:20歳以上)に引き下げられます。

■個人事業者の事業承継税制の創設
10年間の時限措置で、個人事業者の事業用資産に係る相続税・贈与税の納税猶予制度(納税猶予割合は100%)が創設されます。
<適用条件>
「認定相続人」が、平成31年1月1日から平成40年12月31日までの間に相続等により「特定事業用資産」を取得し、事業を継続する。担保の提供が必要。
【認定相続人とは】
承継計画に記載された後継者で、中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律の規定による認定を受けた者。
【特定事業用資産とは】
事業用宅地(面積上限400平方m)、事業用建物(面積上限800平方m)、固定資産税又は営業用として自動車税等の課税対象となっているものその他これらに準ずるもので、青色申告書に添付される貸借対照表に計上されているもの。
【承継計画とは】
認定経営革新等支援機関の指導等を受けて作成された一定の内容が記載された計画で、平成31年4月1日から平成36年3月31日までの間に都道府県に提出されたもの。

■教育資金の一括贈与非課税措置の見直しと延長
1)教育資金の信託等をする年の前年の受贈者の合計所得金額が1,000万円を超える場合は、本措置の適用対象外となります。
2)一定の場合を除き、贈与者の相続開始前3年以内に行われた贈与については、その死亡の日における管理残額が相続財産に加算されます。
3)本措置の適用期限が2年延長されます。

posted by 山崎義孝税理士 at 11:00| 改正税法

2019年01月09日

平成31年度税制改正大網

明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い致します。

平成も残すところあと数ヶ月となりました。
いよいよ改元です。
新元号の発表も待ち遠しいところですね。

さて、今年も税制の改正が予定されています。
今回は、先月決定した平成31年度税制改正大網のうち、法人課税および個人所得課税の主な内容に関してご説明させていただきます。


<法人課税>
・中小企業者等向けの特例等の延長
法人税の軽減税率の特例、中小企業投資促進税制、中小企業経営強化税制の適用期限がそれぞれ2年延長されます。

・中小企業向けの各租税特別措置等におけるみなし大企業の範囲の見直し
みなし大企業の判定に以下の(1)、(2)が追加されました。
(1)大法人の100%子会社
(2)100%グループ内の複数の大法人に発行済株式または出資の全部を保有されている法人

・災害事前対策の設備投資減税の創設
事業継続力強化計画(仮称)に基づく、防災・減災設備への投資は20%の特別償却が可能となります。
適用条件:2021年3月31日までの間に対象設備の取得等を行う
対象設備:機械装置(自家発電機など): 1台又は1基の取得価額が100万円以上
器具備品(照明器具など): 1台又は1基の取得価額が30万円以上
建物附属設備(貯水タンクなど): 一の取得価額が60万円以上


<個人所得課税>
・住宅ローン控除の見直し
消費税率10%が適用される住宅取得等について控除期間が3年延長となり、税率引上げ分の2%の範囲で減税されます。
適用条件:消費税率10%が適用される住宅を取得等し、平成31年10月1日から平成32年12月31日までの間に居住の用に供する

・相続等で取得した空き家に係る譲渡所得特別控除の見直しと延長
一定の要件を満たす場合、被相続人が老人ホーム等に入居していた場合も適用対象となります。
また、その適用期限が4年延長されます。


<資産課税>
・事業承継税制の見直し
・個人事業者の事業承継税制の創設
・教育資金の一括贈与非課税措置の見直し


<その他>
・相続法改正に伴う税制措置の整備
・ふるさと納税の返礼品の見直し

posted by 山崎義孝税理士 at 15:00| 改正税法

2018年12月04日

民法改正

今年も残りわずかとなりました。
今年は、昭和55年の民法改正から約40年ぶりに相続法が大改正され、大きな目玉となっています。

今回の改正のきっかけは、「非嫡出子の相続分を嫡出子の相続分の2分の1とすることは、憲法第14条1項(法の下の平等)に違反している」と判断した平成25年9月の最高裁決定です。
この判断を受けての民法改正の過程において、社会情勢の変化に対応するための相続法の見直しの必要性が指摘され、今回の改正に至っています。

今回は、主な改正項目のうち、配偶者の居住権を保護する制度についてご説明させていただきます。

本制度は、配偶者居住権と配偶者短期居住権の2つの制度があります。

配偶者居住権とは、相続開始時に配偶者が居住していた被相続人の建物の全部について、無償で使用及び収益を認める権利で、配偶者居住権の取得は、遺産分割または遺贈によることとされています。
配偶者居住権の存続期間は原則として終身で、配偶者居住権は設定登記義務があるため、登記により配偶者居住権を第三者に対抗することができるようになっています。
つまり、当該居住建物の所有者が第三者にその建物を売却した場合においても、配偶者は配偶者居住権の権利を失うことはないこととなります。

以上のことから、配偶者居住権には財産的価値があると考えられ、相続財産の一部として考慮されるため、相続税にも影響を及ぼします。
相続税における配偶者居住権の評価方法については、現時点では確定的な基準が存在していませんが、配偶者の他の財産の取り分が配偶者居住権相当額分だけ減少することになります。

なお、配偶者居住権は、「配偶者自身の居住環境の継続性を保護するためのもの」であるとして、第三者への譲渡は禁止されていますが、居住建物所有者の承諾を得ることができれば、第三者に賃貸し、賃料を取得することが可能となっています。

次に、配偶者短期居住権とは、遺贈が無い場合や遺産分割協議がまとまる間、配偶者の居住権を保護する必要性があることから、相続開始時に被相続人所有の建物に無償で居住していた場合に、当該居住建物を無償で使用することができる権利のことで、以下の1)、2)の期間、居住建物を無償で使用することができるとされています。
1)遺産分割協議による場合、居住建物の帰属が確定するまでの間(最低6か月は保障)
2)第三者が居住建物の所有権を取得した場合、居住建物の所有者から配偶者短期居住権の消滅請求を受けてから6か月

配偶者居住権と同様、配偶者短期居住権の譲渡は禁止されています。
その一方で、配偶者居住権とは違い、賃貸収益は認められていません。

なお、配偶者の居住権を保護する規定(配偶者居住権等)の施行日は2020年4月1日となっています。

posted by 山崎義孝税理士 at 18:30| 改正税法
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