法人企業・個人事業主の税務・会計・申告・節税対策

税理士からのメッセージ

2022年07月01日

中小企業における賃上げ促進税制

7月に入り、今年も半年が過ぎました。
九州北部では6月に梅雨入り、梅雨明けと短い梅雨の時期となりました。
降水量も少なく、既にうだるような暑さで、今年の夏は水不足と電力供給不足が懸念されます。

さて、令和4年度改正において、中小企業向けの積極的な賃上げ等を促すための措置として、所得拡大促進税制の見直しが行われました。

本改正では、通常要件(税額控除率:15%)である「雇用者全体の給与総額の対前年度増加率1.5%以上」に追加される税額の控除率の上乗せ要件の見直し、適用期限の1年間の延長、最大税額控除率の引き上げ(25%→40%)が行われています。

改正前は、@「雇用者全体の給与総額が対前年度で2.5%の増加」、かつ、A「教育訓練費が対前年度で10%以上の増加もしくは中小企業等経営強化法の認定経営力向上計画における経営力向上の証明」が控除率(10%)の上乗せ要件とされており、適用要件を満たすと、基本15%+@かつA10%の合計25%の税額控除(控除上限額:法人税額の20%)の適用が可能となっていました。

改正後は、上記通常要件を満たしたうえで、@を満たすと15%の上乗せ、Aを満たすと10%の上乗せがそれぞれ受けられるようになっています。
また、Aの要件では、「経営力向上の証明」が廃止され、「教育訓練費の増加」のみとなりました。

Aの要件について、前事業年度の教育訓練費が0円である場合は、適用年度の教育訓練費が1円以上あれば要件を満たすこととされているため、適用しやすい措置となっています。
その一方で、本措置の適用を受ける際の、教育訓練の対象者、対象となる教育訓練費の範囲が定められているため、注意が必要です。

本改正の要件を全て満たすと、基本15%+@15%+A10%の合計40%の税額控除(控除上限額:法人税額の20%)の適用が可能となります。

今回の改正により、上乗せ要件等がかなり緩和されているため、対前年度で1.5%以上の賃上げを行った場合には、教育訓練費にも目を向けられてはいかがでしょうか。

なお、教育訓練費に係る上乗せ措置の適用を受ける場合、従前は教育訓練費の明細書を確定申告書へ添付する必要がありましたが、改正後は保存義務に変更となっています。

本税制は令和4年4月1日から6年3月31日までの間に開始する事業年度について適用されます。
個人事業主は令和5年、6年が対象となります。

本制度の適用要件を満たせない場合は、継続雇用者の給与総額が一定割合増加している場合に適用が可能な税額控除制度の適用可否の検討をお勧めします。

posted by 山崎義孝税理士 at 18:00| 改正税法
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