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2017年08月02日

配偶者控除に関して

ジメジメとした蒸し暑い日々が続いています。
いよいよ夏本番ですが、特に今年は全国各地において、水害等自然災害が多数発生し甚大な被害を及ぼしています。
夏休みシーズンでもあることから、十分注意したいものですね。

今回は、今年度税制改正における主要改正の一つでもある配偶者控除に関してのお話です。

配偶者控除は、昭和36年度税制改正で、扶養控除から分離して創設されました。
配偶者控除は、納税者(夫)の所得稼得への妻の貢献(内助の功)を税制上評価するなどの趣旨で導入されたものといわれており、創設当時の控除額は、扶養控除が7万円に対して配偶者控除は9万円と高く設定されていました。
専業主婦(無業)の世帯割合が非常に多かったということの表れでしょうか。

創設から半世紀余りが経過した近年では、社会情勢、労働状況等の変化から、配偶者控除をとりまく環境は大きく様変わりしています。
前述のとおり、配偶者控除は専業主婦を前提とした制度の一つと解されていますが、平成9年以降においては共働き世帯が配偶者を有する専業主婦(無業)世帯を上回っている状況が続いています。
また、国内での少子高齢化による労働人口減少が危惧されており、日本経済にとって、女性の労働力の重要性が非常に高まっています。
時代の流れと共に「内助の功」の意義が薄れてきているように感じます。

このような状況から、近年、配偶者控除の見直しをめぐる議論が本格的に始まりました。
控除見直しをめぐる議論には、配偶者控除自体の廃止も含め様々あったようですが、今年度の改正において、所得控除額38万円の対象となる配偶者の給与収入の上限を、現行の103万円から150万円に引き上げる形で決定しました。

配偶者控除の見直しをめぐる主要論点の一つに、配偶者控除が女性の就業調整を促す結果となり、女性の労働力の活用の妨げになっているとの指摘がありますが、就業調整の要因の調査推移によると、配偶者控除等の要因「103万の壁」が減少している中で、社会保険料が自己負担となる「130万の壁」が増加しているとの調査結果が出ているようです。

つまり、就業調整の主な要因は、配偶者控除の適用によるものだけでなく、社会保険料の自己負担への考慮が大きなウエイトを占めていると推測することができます。
すなわち、今回の改正により、「150万の壁」の恩恵は、「130万の壁」に妨げられる可能性があります。

配偶者控除等の見直しは、来年の平成30年分以後の所得税について適用されます。
どのような結果となるか注視したいですね。

posted by 山崎義孝税理士 at 18:00| 改正税法
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