法人企業・個人事業主の税務・会計・申告・節税対策

税理士からのメッセージ

2019年01月09日

平成31年度税制改正大網

明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い致します。

平成も残すところあと数ヶ月となりました。
いよいよ改元です。
新元号の発表も待ち遠しいところですね。

さて、今年も税制の改正が予定されています。
今回は、先月決定した平成31年度税制改正大網のうち、法人課税および個人所得課税の主な内容に関してご説明させていただきます。


<法人課税>
・中小企業者等向けの特例等の延長
法人税の軽減税率の特例、中小企業投資促進税制、中小企業経営強化税制の適用期限がそれぞれ2年延長されます。

・中小企業向けの各租税特別措置等におけるみなし大企業の範囲の見直し
みなし大企業の判定に以下の(1)、(2)が追加されました。
(1)大法人の100%子会社
(2)100%グループ内の複数の大法人に発行済株式または出資の全部を保有されている法人

・災害事前対策の設備投資減税の創設
事業継続力強化計画(仮称)に基づく、防災・減災設備への投資は20%の特別償却が可能となります。
適用条件:2021年3月31日までの間に対象設備の取得等を行う
対象設備:機械装置(自家発電機など): 1台又は1基の取得価額が100万円以上
器具備品(照明器具など): 1台又は1基の取得価額が30万円以上
建物附属設備(貯水タンクなど): 一の取得価額が60万円以上


<個人所得課税>
・住宅ローン控除の見直し
消費税率10%が適用される住宅取得等について控除期間が3年延長となり、税率引上げ分の2%の範囲で減税されます。
適用条件:消費税率10%が適用される住宅を取得等し、平成31年10月1日から平成32年12月31日までの間に居住の用に供する

・相続等で取得した空き家に係る譲渡所得特別控除の見直しと延長
一定の要件を満たす場合、被相続人が老人ホーム等に入居していた場合も適用対象となります。
また、その適用期限が4年延長されます。


<資産課税>
・事業承継税制の見直し
・個人事業者の事業承継税制の創設
・教育資金の一括贈与非課税措置の見直し


<その他>
・相続法改正に伴う税制措置の整備
・ふるさと納税の返礼品の見直し

posted by 山崎義孝税理士 at 15:00| 改正税法

2018年12月04日

民法改正

今年も残りわずかとなりました。
今年は、昭和55年の民法改正から約40年ぶりに相続法が大改正され、大きな目玉となっています。

今回の改正のきっかけは、「非嫡出子の相続分を嫡出子の相続分の2分の1とすることは、憲法第14条1項(法の下の平等)に違反している」と判断した平成25年9月の最高裁決定です。
この判断を受けての民法改正の過程において、社会情勢の変化に対応するための相続法の見直しの必要性が指摘され、今回の改正に至っています。

今回は、主な改正項目のうち、配偶者の居住権を保護する制度についてご説明させていただきます。

本制度は、配偶者居住権と配偶者短期居住権の2つの制度があります。

配偶者居住権とは、相続開始時に配偶者が居住していた被相続人の建物の全部について、無償で使用及び収益を認める権利で、配偶者居住権の取得は、遺産分割または遺贈によることとされています。
配偶者居住権の存続期間は原則として終身で、配偶者居住権は設定登記義務があるため、登記により配偶者居住権を第三者に対抗することができるようになっています。
つまり、当該居住建物の所有者が第三者にその建物を売却した場合においても、配偶者は配偶者居住権の権利を失うことはないこととなります。

以上のことから、配偶者居住権には財産的価値があると考えられ、相続財産の一部として考慮されるため、相続税にも影響を及ぼします。
相続税における配偶者居住権の評価方法については、現時点では確定的な基準が存在していませんが、配偶者の他の財産の取り分が配偶者居住権相当額分だけ減少することになります。

なお、配偶者居住権は、「配偶者自身の居住環境の継続性を保護するためのもの」であるとして、第三者への譲渡は禁止されていますが、居住建物所有者の承諾を得ることができれば、第三者に賃貸し、賃料を取得することが可能となっています。

次に、配偶者短期居住権とは、遺贈が無い場合や遺産分割協議がまとまる間、配偶者の居住権を保護する必要性があることから、相続開始時に被相続人所有の建物に無償で居住していた場合に、当該居住建物を無償で使用することができる権利のことで、以下の1)、2)の期間、居住建物を無償で使用することができるとされています。
1)遺産分割協議による場合、居住建物の帰属が確定するまでの間(最低6か月は保障)
2)第三者が居住建物の所有権を取得した場合、居住建物の所有者から配偶者短期居住権の消滅請求を受けてから6か月

配偶者居住権と同様、配偶者短期居住権の譲渡は禁止されています。
その一方で、配偶者居住権とは違い、賃貸収益は認められていません。

なお、配偶者の居住権を保護する規定(配偶者居住権等)の施行日は2020年4月1日となっています。

posted by 山崎義孝税理士 at 18:30| 改正税法

2018年11月02日

年末調整の変更点

朝夕の冷え込みが秋の深みと冬の訪れを感じさせてくれる季節になりました。
日中は暖かく行楽には最適ですね。

さて、11月に入り今年も残り2か月余りとなりました。
いよいよ年末調整の時期が近づいてきました。
今年の年末調整から、29年度税制改正において配偶者控除・配偶者特別控除の見直しが行われたことに伴い、両控除に係る手続が変更になっています。

今回はその変更点について説明いたします。

まず、29年度税制改正により、配偶者控除等の適用に当たり、納税者本人に所得制限が設けられ、他方で配偶者特別控除の対象となる配偶者の合計所得金額が引き上げられたことに伴い、従前の「給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」が、平成30年分より「給与所得者の保険料控除申告書」と「給与所得者の配偶者控除等申告書」の2つの様式に分かれました。

また、平成30年分の年末調整で配偶者控除または配偶者特別控除の適用を受けるためには、今回新たに設けられた「平成30年分給与所得者の配偶者控除等申告書」を給与支払者(勤務先)へ提出する必要があります。
そして、この配偶者控除等申告書に記載された納税者本人及びその配偶者の合計所得金額の見積額に応じ、配偶者控除等の額の計算し、年末調整を行います。

今までの年末調整では、配偶者控除適用の際の提出書類はありませんでしたが、平成30年分の年末調整からは、上述のとおり提出書類が増えることとなります。

今年から配偶者控除等の変更や年末調整時の提出書類の追加等、前年と変わっている点が複数あるため、注意が必要です。

posted by 山崎義孝税理士 at 18:30| 年末調整
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